内視鏡検査は痛い?痛みの原因と3つの解消方法を詳しく解説

内視鏡 痛い

内視鏡検査を受けたことがない方は、「具体的にどのような検査なのか」「痛みはあるのか」と不安に思われる方が多いのではないでしょうか。

内視鏡検査は、痛い・苦しいといったイメージを持っている方が多いです。そのイメージが原因で、内視鏡検査を可能な限り避けたいと考える方も少なくありません。

内視鏡検査は主に、食道や胃、大腸内の粘膜の変化や疾患を見つけることを目的としています。

ポリープやがんの早期発見に効果的な検査であるため、痛みを恐れて内視鏡検査を避けていては、重大な疾患に気付けないリスクがあります。

医療技術の進歩により、内視鏡は年々改良され、以前に比べて痛みや苦しみを抑えられるようになってきました。

この記事では、内視鏡検査の概要や痛みの原因、痛みの解消方法について詳しく解説します。内視鏡検査を受けたことがない方や、今後受ける予定がある方はぜひ参考にしてください。

内視鏡検査とは

内視鏡 痛い

内視鏡検査とは、先端にカメラがついた直径1cmほどの細長いスコープを口や鼻、肛門から挿入し、内部に異常がないかを観察する検査です。観察のほか、検査中に発見された疑わしい部分の組織採取や止血にも使用します。

内視鏡検査と聞くと胃カメラを想像される方が多いですが、実際は観察する部位や挿入する場所によって使用するスコープや検査方法が異なります。

例として、十二指腸ファイバースコープ、大腸内視鏡検査、食道鏡、胃内視鏡検査などが挙げられます。

内視鏡検査は粘膜を直接観察できる特性上、X線検査では難しい早期のがん発見に有効です。また、その場で組織を採取し、正確な診断ができるため、適切な治療につなげることができます。

内視鏡検査で発見できる病気

内視鏡 痛い

内視鏡検査は、食道や胃、腸の中を直接観察できるため、さまざまな病気を発見することが可能です。

発見できる代表的な病気は以下の通りです。

☑︎胃がん

胃がんは、胃壁に発生する悪性腫瘍の一種です。

胃がんは初期症状が分かりづらく、気づかないうちに進行してしまう可能性があるため、早期発見が重要になります。

早期発見することで完治を目指せる病気であるため、黒い便が出たり、みぞおち付近に痛みを感じる場合は、すぐに内視鏡検査を受けるようにしましょう。

☑︎食道がん

食道がんは、食道の粘膜に発生する悪性腫瘍の一種です。

胃や大腸に比べ食道の粘膜は薄いため、ほかの臓器に転移する可能性があり、早期発見が重要になります。

食べる際に違和感をおぼえたり、体重が急に減ったりした場合は、すぐに内視鏡検査を受けましょう。

☑︎大腸がん

大腸がんは、大腸の粘膜に発生する悪性腫瘍の一種です。

日本人の場合は、直腸やS状結腸に大腸がんが発生しやすく、初期症状も分かりづらくなっています。そのため、気づかないうちに大腸壁の奥へ進み、ほかの臓器に転移する可能性があり大変危険です。

早期発見のためにも、定期的な内視鏡検査をおすすめします。

内視鏡検査が痛い原因

内視鏡 痛い

早期のがんやポリープを発見するために重要な役割を担う内視鏡検査ですが、痛みを感じる方は少なくありません。

内視鏡検査時の痛みの感じ方には個人差があり、なかには痛みを感じない方も存在します。痛みの発生原因も千差万別であるため、全員に当てはまるわけではありません。

ここでは、内視鏡検査で痛みが発生する原因を紹介します。今後内視鏡検査を受ける予定がある方は、自身に当てはまるかを確認してみてください。

内視鏡通過時

内視鏡検査が初めての方や慣れていない方は、内視鏡通過時に痛みを感じる可能性があります。

胃や食道の検査をする際、内視鏡を口や鼻から挿入し、喉を通過しなければなりません。スコープが喉に擦れることによって痛みが生じたり、強い吐き気を感じたりなど、人によっては不快に感じる場合があります。

一方で、大腸の検査時は肛門から内視鏡を挿入します。大腸は強いカーブが多い臓器であるため、内視鏡が通過する際に痛みが生じやすいです。

空気

大腸の内視鏡検査時、腸内をより鮮明に映すために空気を入れながら検査を行うことが一般的です。

空気が入り大腸が膨らむことによって、腸が引き伸ばされお腹が張った時に近い痛みが発生し、強弱を変えながら継続されるケースがあります。

帝王切開や胃の手術などによる癒着

過去に帝王切開や胃の手術を受けたことがある方は、大腸の一部が周りの組織と癒着し、変形している可能性があります。

この大腸の変形が内視鏡検査時の痛みの原因の1つです。

変形した大腸は、内視鏡をまっすぐ進めようとしても癒着している部分で曲がってしまい、本来必要のない力が加わることで痛みが発生します。

体形

痩せている方や体が小さい方は、内視鏡検査時に痛みを感じやすいです。

痩せている方や体が小さい方は、大腸が密に折りたたまれている可能性が高く、連続したカーブが多くなります。

内視鏡を進めるために各カーブで力が加わることによって、腸に不要な負荷がかかり痛みの発生につながります。

加齢

高齢者の場合、腸を支える力が弱まるため伸びきった状態になりやすいです。

伸びきった腸は曲がりやすく、内視鏡を進めるためにはその腸をかき分ける必要があります。この無理やり進む動作が、痛みの発生原因の一つです。

長い大腸

人それぞれ身長や体形が異なるように、大腸もまた人によって長さが異なります。平均的な大腸の長さは1.5mですが、なかには2mを超える大腸を持つ方もいます。

大腸が長くなればなるほど、内視鏡を進めるための時間が必要になり、この間に痛みを感じやすくなると考えられます。

緊張状態

内視鏡検査は、日常的に受けるものではありません。

そのため、慣れることが難しく、特に初めての方は検査を受ける際に緊張してしまうケースが多いです。

身体が緊張することによって、必要以上に力が入ってしまい、内視鏡の通りを悪くしてしまいます。

内視鏡は力を加えて進むしかなく、この際に痛みが発生しやすいです。

腸の神経が過敏

炎症性腸疾患や過敏性腸症候群の患者は、通常の方に比べて腸の過敏性が高いため、痛みを感じやすくなっています。

腸閉塞

内視鏡検査時の痛みの原因として挙げられるのが、大腸がんがすでに発生し、腸閉塞を起こしているケースです。

腸閉塞が起こっている場合は、内視鏡そのものが入っていくことが困難になり、力が加わることによって痛みが発生します。

担当医師の技術不足

内視鏡検査時の痛みの発生具合は、担当医師の技術によって左右されます。

経験や技術が豊富な医師であれば、まったく痛みを感じないまま検査が終了するケースもあるため、事前に病院の評判や担当医師の経験値を確認しておくことが重要です。

内視鏡検査の痛みを解消する3つの方法

内視鏡 痛い

内視鏡検査時に強い痛みや苦しみを感じる方もいれば、まったく痛みを感じない方もいます。受ける内視鏡検査は同じなのに、なぜこのような違いがあるのでしょうか。

理由の一つとして、しっかり対策できているかどうかの違いが挙げられます。

身体の状態によって左右される部分もありますが、事前に対策しておくことで痛みを最小限に抑えることができます。

ここでは、内視鏡検査の痛みを抑える方法をご紹介します。

①信頼できる医療機関を見つける

前項で述べたように、内視鏡検査時の痛みの発生有無は、担当医師の技術によって左右される部分が大きいです。

信頼できる医療機関を見つけることが、痛みを回避する近道になります。

担当医師だけでなく、医師をサポートする看護師やスタッフの技術・連携力が重要になるため、経験豊富な医療機関を選ぶことが大切です。

②麻酔・鎮痛剤を使用する

内視鏡検査を受ける医療機関によって異なりますが、検査時の痛みを軽減させるために、麻酔や鎮痛剤を使用するケースがあります。

個人差はありますが、麻酔や鎮痛剤を使用することで、痛みをほとんど感じることなく内視鏡検査を終える方が多いです。

注意点として、麻酔や鎮痛剤を使用すると意識がはっきりしなかったり、集中できなかったりする場合があり、検査後は安静にする必要があります。

そのため、患者さんから希望がない限り麻酔や鎮痛剤を使用しない医療機関もあるため、事前確認が必要です。

③リラックスする

内視鏡検査は非日常的なものであるため、受ける際は誰しもが緊張します。

しかし、緊張して身体に力が入ってしまうと、内視鏡はスムーズに進むことができません。進まなくなった内視鏡は力を加えて進むしかなく、痛みが生じる原因になります。

初めての方は難しいと感じるかもしれませんが、リラックスすることが痛みを回避する簡単な方法です。

鼻から大きく息を吸って、口から吐き出す深呼吸を繰り返すことで力が抜けやすくなります。また、目を開け遠くを眺めることで、内視鏡の違和感や痛みから意識を遠ざけることも可能です。

まとめ

内視鏡検査時の痛みの原因と解消方法について解説しました。

内視鏡検査は痛い・苦しいというイメージを持つ方が多く、検査を避ける原因の1つでもあります。内視鏡検査はポリープやがんの早期発見だけでなく、さまざまな病気の発見に役立つ重要な検査です。

医療技術も発展し、内視鏡も年々改良され、以前に比べ痛みは軽減されています。また、医療機関でも麻酔や鎮痛剤といった、痛みを軽減する工夫がされており、安心して内視鏡検査が受けられる環境になっています。

内視鏡検査を避けた結果、重大な病気を見落として手遅れになってしまっては悔やんでも悔やみきれません。そうならないためにも、定期的な内視鏡検査は大切です。

都営新宿線「曙橋駅」A2出口、都営大江戸線「若松河田駅」若松口より徒歩6分の「おうえケアとわクリニック」では、痛くない・苦しくない内視鏡検査に取り組んでいます。鎮痛剤を使用し、眠っているような状態で内視鏡検査を受けることが可能です。

また、事前にお問い合わせいただければ、胃と大腸の内視鏡検査を同日中に行うことができます。日々忙しく、お時間が作れない方でも安心して検査を受けていただくことが可能です。

内視鏡検査を受けたいと考えている方や、不安で避けてきた方は、ぜひ「おうえケアとわクリニック」までお問い合わせください。