大腸カメラ(下部内視鏡)について
大腸カメラとは?
大腸カメラ(下部内視鏡検査)は、先端にカメラが付いた極細のスコープを肛門から挿入し、直腸から盲腸までを観察する検査です。
大腸全体の炎症や潰瘍、ポリープ、がんなどの病気を診断することができ、結果に基づいて適切な治療方針を立てていきます。
当院の大腸カメラの特徴
当院では、日帰りで大腸カメラ検査からポリープ切断まで可能で、同日に胃カメラ検査も受けていただけます。
患者様が安心して大腸カメラ検査を受けていただけるよう、痛みが少なく、苦しくない検査を徹底し、きめ細やかな対応を心がけております。
鎮静剤や鎮痛剤で痛みと苦しさを緩和します
当院では鎮静剤や鎮痛剤を用いて、痛みや苦しさを極力抑えた検査を徹底しております。
鎮静剤や鎮痛剤により、ウトウト眠っているかのような深くリラックスした状態で検査を受けていただけますのでご安心ください。
また、使用する内視鏡スコープは細径ですので、身体への負担も軽減されます。
大腸カメラ検査の前には下剤を服用するため、苦手意識を持たれている方も少なくありませんが、できるだけ楽に受けていただけるよう配慮いたします。
大腸ポリープを発見当日に切除できます
当院では、大腸カメラ検査で発見したポリープを、その場で切除することができます。
入院する必要はありませんので、患者様の時間と経済的な負担を軽減できます。
大腸カメラと胃カメラを同日に受けられます
当院では、事前にお問い合わせいただくことで、大腸カメラと胃カメラを同日に受けていただくことができます。
ご来院する時間をなかなか取れない方は、ぜひお気軽にご相談ください。
当日のご予約・検査もご相談ください
初診当日の最後に食事をとられた時間や、当院の検査枠の空き次第で、当日の検査にも対応可能です。
何度も通うのが大変な方や、お早めの検査をご希望の方は、お気軽にご相談ください。(大腸カメラをご希望の方は下剤を飲んでいただく必要がありますため一度お電話にてご相談ください)
大腸カメラ検査が必要なケース
以下の症状で悩まれている方は、お早めに大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。
- 最近、便が細くなった方
- 便秘や下痢が治らない
- 慢性的な腹痛に悩まされている
- アルコールの摂取頻度や量が多い
- 便潜血陽性が続く(血便・下血、粘液便など)
- 大腸がんやポリープの家族歴がある
- 大腸の炎症性疾患が疑われる(クローン病や潰瘍性大腸炎など)
- 大腸内に異物があると思われる
- 赤肉(牛・豚・羊の肉)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)をよく食べる
大腸カメラ検査でわかる病気
大腸カメラ検査は、以下のような疾患の発見につながります。
- 大腸がん
- 潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)
- 大腸ポリープ
- クローン病
- 感染性腸炎
- 過敏性腸症候群
- 大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)
- 吸収不良症候群
- 慢性便秘・慢性下痢など
がんやポリープなどの病変が確認された場合、病変の大きさや形によっては、その場で内視鏡手術で切除することもあります。
便潜血検査(検便)と大腸カメラ検査の関係性
大腸がんの早期発見・早期治療には、便潜血検査と大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。
便潜血検査とは、一般的に便に出血がある場合や、大腸がん検診の一環として行われる検査です。
患者様の便を専用の容器に入れていただき、当院にて検査を行なった後、数日〜1週間程度で結果が出ます。
もし陽性反応が出た場合、大腸カメラ検査などの追加検査が必要となることがあります。
便潜血検査は、大腸がんの早期発見に役立つ検査であり、定期的に受けていただくことをおすすめします。
当院での大腸カメラ検査の流れ
当院における、大腸カメラ検査の事前受診〜検査後のアフターケアまでの流れをご紹介します。
①事前受診
大腸カメラ検査を受ける患者様には、事前に受診していただきたいです。
検査前日の食事制限や当日の下剤の服用、検査で見つかったポリープを切除する方法とその後の注意点について丁寧にご説明します。
②検査前日
医師の指示に従って食事制限を行い、午後8時以降〜検査終了までは食事を控えていただきます。
水分の摂取は問題ありませんので、水や薄いお茶、スポーツドリンクなどをしっかり飲むようにしてください。
※ただし、乳製品と100%果汁ジュースの摂取は控えてください。
③検査当日の朝
検査当日の朝に関する注意点は下記の通りですので、必ずご確認ください。
- 検査が終わるまでは、食事を控えてください
- 血圧・心臓の薬は、必ず早朝に内服してください
- 朝の血糖降下剤の内服やインスリンの使用は中止してください
- 血液をサラサラにする薬を内服されている方は、事前に医師にご報告ください(服薬を中止していただく場合があります )
- 薬の内服に関して心配な方は、医師にお気軽にご相談ください
- 鎮静剤を使用しますので、自動車・バイク・自転車などを運転しての来院は控えてください
- ご高齢の方はできる限り付き添いの方とご一緒に来院してください
④大腸カメラ検査(約20分〜30分)
検査台に横になり、身体の左側を下に向けて軽く膝を曲げていただきます。
鎮静剤(静脈麻酔)を投与し、軽くウトウトした状態になり次第、検査を始めます。
肛門から内視鏡(カメラ)を挿入し、一番奥(盲腸)まで内視鏡を進め、その後徐々に内視鏡を抜きながら直腸まで観察を行います。
検査時間は個人差がありますが、約20〜30分程度です。
検査中にがんが疑われる病変やポリープが見つかった場合には、その場で切除し生検を行う場合があります。
④検査後(アフターケア)
鎮静剤の効き目が切れるまで、1時間くらい休憩していただきます。
患者様の回復後、検査画像をご覧いただきながら、医師から結果をご報告いたします。
検査後の飲食は、少くとも1時間以上空けて、消化の良いものからとることをおすすめします。
また、検査後の激しい運動やアルコールの摂取、車・バイク・自動車などの運転は控えてください。
大腸カメラ検査の費用
1割負担 | 3割負担 |
約2,000円〜6,600円 | 約6,000円〜約20,000円 |
※検査料金は、使用薬剤や処置内容、生検個数により異なります。
大腸カメラ検査に関するQ&A
Q.大腸カメラ検査は苦しくありませんか?
A.当院では、患者様が苦しくないように鎮静剤や鎮痛剤を使用して検査します。
患者様がウトウト眠っている間に検査を受けていただくことにより、身体への負担が軽減されますのでご安心ください。
Q.大腸カメラ検査をすぐに受けた方が良い症状はありますか?
A.大腸がんや腺腫性ポリープ(前がん病変)は、初期症状が乏しいので、違和感がありましたらすぐに受診することをおすすめします。
無症状の患者様でも、定期的に内視鏡検査を受けていただくことで、がんやその他疾患の早期発見につながります。
特に、以下の症状が見られる方は、早めの受診をおすすめします。
- 便に血が混ざっていた
- 便が全体的に黒かった
- 便秘や下痢などを起こしやすい体質である
- 便秘と下痢を繰り返している
- 残便感があり、排便後もスッキリしない
- 大腸がんになった家族がいる
- 便潜血検査で陽性反応が出た
- 大腸ポリープがある、または大腸ポリープの切除経験がある
- 肉類や高脂肪の食べ物を好んで食べる
- 運動不足である
- アルコールを飲む頻度や量が多い
- 喫煙している、または経験がある
Q.大腸カメラ検査はどのくらい時間がかかりますか?
A.当院の場合、下剤の前処理に3時間、大腸カメラ検査に約20〜30分かかります。
検査が終わりましたら、約1時間の休憩をしていただき、その後ご帰宅となります。
Q.大腸ポリープが見つかった場合、その場で切除できますか?
A.発見した大腸ポリープの大きさによって、日帰り手術で切除していただけます。
その場で内視鏡手術によって切除することで、将来がんになるリスクを低減できます。
患者様にはなるべくご負担のかからないご提案をいたします。
Q.検査後に食事制限はありますか?
A.基本的に食事制限はありません。
ただし、飲食が可能になっても消化の良いものから始め、暴飲暴食は控えてください。
ポリープの切除後、クリップを使用した方に関しては、翌日から消化の良い食べ物をとっていただけます。
Q.検査した当日に入浴はできますか?
A.検査後、その日のうちに入浴をしていただけます。
ただし、長風呂やサウナなどの身体に負担のかかる行為については、お控えいただくようお願いしております。